Paris, France, 2024

支持ワイヤ構造による風のインスタレーション

アーティスト、ネッド・カーンのインスタレーションは、流れる水を視覚化しています。このぜいたくな造りのインスタレーションは、Jakob支持ワイヤ構造と風によって支えられています。2024年のオリンピック開幕に合わせ、パリにインスタレーションがオープンしました。

パリのメゾン・ブランシュ駅にある「空気の川」は、アメリカ人アーティストのネッド・カーンとミツ・エドワーズ(エンジニアリング)によってデザインされた常設展示のインスタレーションです。18,660枚のアルミニウム板を使ったこのインスタレーションは、水を視覚化しています。風と光も一役買っていて、インスタレーションは空気の動きを目に見えるようにし、水の流れのように見せています。この作品のインスピレーションは、セーヌ川とそのきらめく水面から得ています。

インスタレーションは、4本のスチール製支柱が支えています。41本のステンレススチール製ワイヤが全長70メートルにわたって張られていて、高さ10メートルの「空気の川」を支える軽量構造物を形作っています。構造物の両端には固定用ワイヤが組み込まれてiいて、総面積420平方メートルのアルミニウム板が風になびきます。

「空気の川」は、グループ6の建築家たちによってプランニングされ、実現しました。Jakob Rope Systemsはワイヤ構造(固定ワイヤ、支持ワイヤ、クロスチューブ)を開発し、現場で組み立てました。41本の支持ワイヤはすべて、Jakob Rope Systemがスイス・トルプシャヘンにある工場での長さと伸びの挙動を事前に測定しました。そのため、パリの現場では迅速に組み立てを行うことができました。「空気の川」の建設には、非常に限られた時間しかかけられなかったのです。

メゾン・ブランシュ駅はパリの13区、アベニュー・ディタリー沿いで、東のスーパー・イタリア・タワーと西の地下鉄7号線のトンネルの間にあります。この駅は高層ビルが立ち並ぶ密集した都市構造の一部で、この都市空間の中で、Jakobのワイヤと風によって支えられた「空気の川」が、特別な自然のスペクタクルを形成しています。

 

プロジェクトパートナー:

建築:Groupe-6 Architectes
コンセプト:Ned Kahn
エンジニアリング:Eckersley O’Callaghan Engineers
金属関係の建築:SIRC Industrie / PETITJEAN SA
ワイヤ構造のエンジニアリング、ワイヤの供給と組立:Jakob Rope Systems
写真: Copyright Jonathan Gainer