天井にも活用
屋内競技場とグラウンド
屋内競技場は3つのユニットに分けることができ、学校やクラブのスポーツ会場としても、文化イベントにも使うことができます。Webnetはこの競技場の室内デザインの機能面および美的な面での重要な要素として活用されています。屋内競技場の天井、および壁の上部に固定され、Webnetは木造の天井に統合された照明や天井からぶら下がっているスポーツ装置への損傷を防止する保護バリアとして役立っています。それと同時に、視界を遮らないにもかかわらず、はっきり目に見える装飾的要素になっていて、競技場のインテリアを頭上の構造物から視覚的に分け隔てています。
グルメルスでWebnetを使用するきっかけとなったのは、建築家たちが従来の吊り天井に代わる機能的な魅力的なソリューションを探していたことにありました。ヤコブ・ロープ・システムズのエンジニアおよび技術者と緊密に協力して、この屋内競技場に合わせてカスタマイズされたソリューションを開発しました。プランニングでは2つのカギとなる要素がありました。一つは、ネットの屋内での外観にとって重要なメッシュ開口とメッシュ角度の選択でした。もう一つは、建物の建築にネットをうまく組み込むよう美的にも機能的にも最適なシステムの開発でした。
美観上の理由から、グルメルスの建築家は、繊細な構造のビジュアル効果を強調するために35°という比較的小さなメッシュ角度を選択しました。ネットの取り付けには、サラウンドロープを選択し、これが固定器具を使って建物の構造物に接続されています。これは、数多くの標準要素とともに所与の構造の状況に合わせてカスタマイズされた個々のパーツから構成されています。それ自体の重量がかなりあるものの、約500m²の大きさのネットを非常にタイトに張ることが可能でした。その結果、たるみはわずか10-15 cmで実際にほとんど知覚できないほどでした。
工場で組み立てられたネットは、わずか数本の補助ロープと2つの移動式シザーリフトを使ってヤコブ・ロープ・システムズの専門技師が設置しました。設置作業はすばやく行えて、高価な足場を必要としないので、建築業者は従来の天井設置と比較して、Webnetでかなりのコスト面でのメリットを得たことになります。グルメルスで実現したWebnetのアプリケーションは、近い将来間違いなく他の場所でも実現されるでしょう。
建築:Architect group Jean-Luc Grobéty, André Bächler & Alain Fidanza(フリブール)
施主:Gurmels High School Association of Communities